本当に必要な保険の選び方
2026年09月08日
自動車保険や火災保険の値上げラッシュが続いています。
火災保険の改定は今に始まったことではありませんが、昨今は毎年のように各地で激甚災害が頻発し、保険金の支払いが急増していることが大きな要因の一つです。
記憶に新しい先月(8月中旬)の千葉県での記録的大雨では、道路上や駐車場で2,800台以上もの車が水没して動けなくなったと報じられました。すべての車に車両保険が付帯されていたわけではないにせよ、この一件だけでも数億円規模の損害と保険金支払いが発生している現実があります。
さらに、昨今の物価高に伴う部品代・建材資材の高騰や、修理工賃の上昇も保険料を押し上げる要因です。保険会社としてもリスクと収支のバランスを計算して商品設計している以上、保険料の引き上げはある程度避けられない流れといえます。
ただ、保険料が上がったからと漫然と受け入れる前に、一度立ち止まって「リスクの移転」と「リスクの保有」という視点でご自身の補償を見直してみませんか?
リスクの「移転」と「保有」とは?
少し難しく聞こえるかもしれませんが、考え方はとてもシンプルです。
リスクの「保有」= 自分(自社)でリスクを受け入れ、自己資金でまかなうこと
リスクの「移転」= 保険会社などに肩代わりしてもらうこと(保険をかけること)
すべてのリスクを「移転(フルカバーの保険)」しようとすれば、当然ながら保険料は跳ね上がります。大切なのは、「どこまでを自分で許容(保有)し、どこからを保険に頼る(移転)か」という境界線を引くことです。
今すぐできる!「保有」と「移転」を切り分ける具体例
① 火災保険:ハザードマップを起点に考える
すべて手厚く加入するのではなく、まずは自治体のハザードマップを確認します。高台やマンションの高層階で水災リスクが極めて低ければ、水災補償を外す、または縮小することで保険料を大きく抑えられます。
② 自動車保険:車両保険のタイプと免責設定
「とりあえず一般型(フルカバー)で」と加入していませんか?
補償範囲の絞り込み: 「自損事故の擦り傷は自費で直すけれど、昨今の大雨による水没や天災での全損だけは怖い」という場合、エコノミー型(車対車+限定危険)に切り替えるだけでも保険料は大幅に下がります。
免責金額(自己負担額)の設定: 「万一の事故でも5万円程度なら手元資金から払える」という場合、免責金額を5万円〜10万円に設定しておく。この「5万円を自分で引き受けること」こそが、まさにリスクの「保有」です。
ただ「掛けすぎているだけ」かもしれません
保険料が上がっている今だからこそ、漫然と前年同条件で更新するのではなく、補償の棚卸しをする絶好の機会です。
「我が家の立地なら、どの補償を保有して、どこを移転すべきか?」
迷ったときは、ぜひお近くの代理店に相談してみてください。不要な補償をそぎ落とし、本当に守るべきリスクにメリハリをつけて備えることで、補償の質を落とさずに保険料の負担を最適化できます。



